AE111レビンに乗ってみた感想|4A-Gや走行性能を現役オーナーがレビュー

AE111レビンに乗ってみた感想|4A-Gや走行性能を現役オーナーがレビュー

この記事の要点

  • ステアリングは現行車よりかなり重い:パワステ付きでも現行車と比べてステアリングがとても重く、低速時の据え切りは片手ではほぼ厳しいレベルです。
  • ABSは非搭載、急ブレーキ時は要注意:ABSはオプション設定のため、車両によって有無が分かれます。私の車には付いておらず、急ブレーキ時にタイヤがロックしやすい点は覚悟が必要です。
  • 4A-Gエンジンは6,500回転以降が気持ちいい:回転の吹け上がりとレスポンスの良さが際立つエンジンです。体感的には6,500回転を超えたあたりからトルクが太くなり、そこを維持して走るのが気持ちいいポイントです。
  • 電子制御に頼らない操る楽しさが最大の魅力:自分の腕がそのまま走りに反映される感覚が強く、電子制御に頼らず操る楽しさを求める人や、他人と被らない旧車に価値を感じる人に向いています。
  • 部品の入手難と引き換えのコスパの高さ:スーパーストラット特有の部品の少なさから維持には覚悟が必要ですが、玉数の少なさと手頃な価格を考えるとコストパフォーマンスは高いと感じています。

前回は「AE111の維持費」について正直にまとめましたが、今回はもう少し感覚的な話、「実際に乗ってみてどう感じたか」というインプレッションを記事にしたいと思います。

基本的なAE111 レビンのスペック(私の場合)

項目内容
車種カローラレビン AE111 BZ-G 1996年式
エンジン4A-GE 20V
駆動方式FF
トランスミッション5MT
排気量1.6L
オーナー歴1.5年
現在の走行距離127000km

乗り始めたきっかけ

もともとは、いわゆる「スポーツクーペ」というジャンルの車に乗りたいと思ったのがきっかけでした。最初に候補にしていたのはトヨタ86(ZN6)です。ただ、周りにも乗っている人が多く、カスタムパーツが豊富というのは魅力な反面、他の86オーナーと被ってしまう点が気になりました。また「将来的にまったく乗れなくなる」というほど個体数が減っているわけでもなさそうだと判断し、86は見送ることにしました。

そんな中で見つけたのが、同じ4A-Gエンジンを搭載する血統違いのAE111レビンでした。「4A-Gを積んでいる」という一点に惹かれ、そのまま納車まで進みました。

納車直後にハンドルを握って感じたのは、とにかく「自分で操作している」という感覚の強さです。まず驚いたのがステアリングの重さ。パワーステアリング自体は付いていますが、当時のパワステなので現行車と比べるととんでもなく重く、片手での低速走行時の据え切りはほぼ厳しいと言っていいレベルでした。

AE111レビンのハンドリングはどんな感じ?

小回りについては、クーペ・FF車の中では良い部類だと感じています。今どきの軽自動車と比べると分が悪いですが、ミニバンやセダンと比べればホイールベースが短い分、取り回しの良さを実感します。

コーナリングのハンドリングは、いかにもFFらしい特性です。しっかりとアンダーステアが出ますが、AE111レビンはリア(お尻)がとても軽いため、車体移動を意識してコーナーを攻めようとすると、リアの動きを感じながら曲がる感覚を掴む必要があります。

またローギアでエンジンを引っ張ったりすると、ハンドリングの粗さを感じる場面もあります。タイヤのグリップに引っ張られるような感覚があり、しっかりとステアリングを握っておく必要があります。

AE111の4A-Gエンジンは実際どんなフィーリング?

正直に言うと、これまで乗ったどのエンジンよりも楽しいと感じています。回転数の吹け上がりの良さ、レスポンスの鋭さは群を抜いています。電子スロットルに慣れている人からすると、あまりにもレスポンスが良すぎて「アクセルを踏んでいる感覚がしない」と感じる人も少なくないはずです。

個体差はありますが、4A-Gはもともと「トルクは薄く、回してなんぼ」のエンジンです。私の車の場合、体感的には6,500回転を超えたあたりからトルクが一気に太くなる、いわゆる「トルクの谷」を感じます。スポーツ走行を意識するなら、6,500回転以降を維持して走るのが気持ちいいポイントだと思います。

音についても非常に気持ちの良いサウンドで、うるさすぎず、下品すぎない絶妙なバランスです。

AE111レビンの乗り心地・内装

私の車は比較的純正に近い状態を維持していますが、昔ながらのライトスポーツというジャンルの車なので、現行車と比べるとやはり乗り心地は硬めです。この硬さこそが魅力ではあるのですが、車に興味のない人からすると、単純に「乗り心地の悪い車」に感じられてしまうと思います。

内装についても年代を感じさせる作りになっており、車に興味のない人が乗ると古臭さを感じるはずです(それがかっこいいポイントでもあるのですが)。特別高級な作りというわけでもなく、素性としては「カローラ」であることを実感させられます。

現行車との比較

現行車では当たり前になっている機能の多くが、この年代の車には備わっていません。以下、比較すると分かりやすいポイントです。

  • エアコンの効きが弱め
  • ヘッドライトのオート機能はなし
  • 平均燃費や航続可能距離などの表示はなく、すべてアナログ
  • ナビは後付けで対応可能
  • ETCも後付けで対応可能
  • キーレスはオプション(私の車には装備されているが、リモコン自体が故障して使用不可)
  • 電源はシガーソケット1つのみ(延長すれば問題なし)
  • ABSはオプション設定のため、私の車には非搭載
  • 坂道発進を補助するブレーキ機能もなし

ナビやETCなど、後付け対応できるものは今でも問題なく使えますが、それ以外は当時のまま「アナログ」な装備が基本になります。

印象に残っているドライブのエピソード

制限速度を守りながらコーナーを楽しめる山道を走っていたときのことです。私のAE111レビンにはABSが付いていないため、動物が飛び出してきて急ブレーキを踏んだ際、すぐにタイヤがロックして滑ってしまいました。さらに駆動輪がロックした状態だったため、急ブレーキ=エンストという結果になりました(ドライビングテクニックに長けた人であれば、いわゆる「人間ABS」でエンストを回避することもできるのかもしれません)。

この経験から、日常の運転中にもし急ブレーキを踏む場面があれば、強く踏みすぎるとすぐにタイヤがロックして滑ってしまうということを痛感しました。同時に、現行車に当たり前に付いているABSのありがたみを改めて実感しました。

総合的な感想

乗ってみて良かったと感じる点は以下の通りです。

  • 運転そのものが純粋に楽しい
  • 「自分で操作している」という感覚が非常に強い
  • 変な電子制御が介入しないため、自分の腕がそのまま走りに反映される
  • 他のネオクラシックカーと比べてスタート価格が安い
  • 個体数が少なく他人と被らないため、純正であることに価値が生まれる

逆に、覚悟しておいたほうがいい点は以下の通りです。

  • 壊れることは前提として受け入れる必要がある
  • 電子制御がないため、運転の地力がない人には向いていない
  • カスタムパーツが極端に少ない
  • FFのため、カウンターステアなどのドリフト走行を楽しみたい人には不向き
  • 修理・修繕用の部品も少ない(特にスーパーストラット周り)

とにかく玉数が少ないため、走っているだけで珍しい車として目立つことが多いです。知る人ぞ知る車種でもあるので、詳しい人からは声をかけてもらえる機会も少なくありません。維持や運転には相応の覚悟が必要ですが、それを補って余りある「運転する楽しさ」がこの車にはあると感じています。

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